あさっぴーとスウォンへカジャ!2019

あさっぴーとスウォンへカジャ!2019

旭川市と姉妹都市である大韓民国の水原市ではそれぞれの国の行政体制、文化、教育等々を理解し
 
グローバルな人材を育成する目的で「旭川市・水原市 職員相互派遣研修事業」を行っております。
 
2年間派遣されていた北さんは2020年3月に帰国しました。派遣中に作成したレポートは今後も掲載しておりますので
 
皆さんぜひご覧ください。
 
 
あさカジャ!!(あさっぴーとスウォンへカジャ!!)
 
vol.21     R2.05.1 NEW
 
※「カジャ!!」は日本語で「行こう!!」という意味です

アンニョンハセヨ!(こんにちは!)

本日も「あさカジャ」をご覧いただきありがとうございます。

私は2年間の水原市派遣を終え,4月に旭川に戻って参りました。帰国に際しては,新型コロナウイルスの影響で新千歳空港行きの航空便がキャンセルになったり,厚生労働省の要請を受け,千葉県成田市にて2週間の隔離期間をとるなど予定とは大きく異なる帰国となりました。今は無事に帰旭することができ,ホッとしています。

 

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帰国時の仁川空港にて 減便の様子

 

韓国での生活を振り返ってみると,人生で最も実りのある期間だったと感じます。派遣期間中には日韓関係が悪化したり,新型コロナウイルスの影響で予定していた行事が中止になるなど,想定外の出来事もありました。しかし,水原市職員をはじめとして,日本企業の駐在員の方々,各種関係団体の方々,水原市民,水原市在住の日本人の方々など,多くの方の助けのもとで最後まで無事に研修を終えることができました。この場を借りて感謝申し上げます。

1年目と比べ2年目は特に,自分が日本人だということを意識する機会が多かった1年間でした。両国関係の悪化等を受けて,日本人であることを意識せざるを得ない状況での生活でしたが,幸いなことに一度も危ない目に合うことはありませんでした。むしろそういった期間に韓国で生活できたことはとても貴重な経験であったと感じています。そして,そんな時であっても周囲の韓国の方々はいつもと変わらない優しさで接してくれ,いつも以上に韓国の方々の親切心や愛情が心に沁みました。

 

水原市では多くの出会いにも恵まれました。特に海外の公務員との交流は刺激的で,色々な経験を与えてくれました。国によって様々な考え方,価値観があることを身を持って体験し,今までに常識だと思っていたことが世界規模で考えると少数派だったり,偏った考えだったと感じたこともありました。また,そのような交流が世界との距離を近づけ,ぐっと身近なものとしてくれたと感じています。

 

現在私は日本に戻り,都市交流課の職員として働いています。都市交流課では主な業務として国内外の姉妹・友好都市との交流事業などを実施しており,市内在住の青少年を対象としたプログラムも行っております。

私が海外生活で感じたように,旭川の青少年たちにも,交流事業を通して様々なことを体験してほしいと思います。その中にはきっと良いことだけではなく,悔しい思いや上手くいかないこともあると思いますが,それも成長の糧にしてもらえると幸いです。私も参加者にとって実りの多い事業を実施できるよう全力で努めて参ります。

 

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世界中の公務員たちと

「あさカジャ」の投稿を2年間にわたり続けさせていただきましたが,いつも「水原市を身近に感じてもらえること」を意識してきました。派遣の前には私自身も韓国に行ったことがなく,事情に詳しいわけでもありませんでした。このブログを見てくださっていた方々が,少しでも水原市のことを身近に感じたり,国際交流に興味を持ってくれたなら大変嬉しく思います。

職員相互派遣については当初の予定どおり令和1年度で終了したため,今年度以降相互派遣を行う予定はありません。そのため,これまで長きに渡り継続してきた「あさカジャ」も今回で最後となります。もし,韓国や水原市についてもっと詳しく知りたい方がいらっしゃいましたら,都市交流課までご連絡ください。また,都市交流課では姉妹友好都市との交流事業等を実施しております。そのような交流事業に興味のある方は都市交流課ホームページにある情報をお見逃しないようお願いいたします。

2年間という期間を韓国で生活し貴重な経験をできたことは私にとって大変幸せなことでした。「あさカジャ」に掲載することが,休日に遠出したり,新たなことにチャレンジする一つのモチベーションになっていたと感じています。これからもこの「あさカジャ」を水原市派遣の素晴らしい記憶の一つとしてずっと大切にしていきたいと思っています。

ご覧いただいている皆様のご多幸と旭川市と水原市の更なる関係発展を祈念し,このブログも終わりとさせていただきます。2年間ご覧いただき本当にありがとうございました。

それでは皆様また会う日まで!アンニョンヒゲセヨ!(さようなら!)

 

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あさカジャ!!(あさっぴーとスウォンへカジャ!!)
 
vol.20     R2.02.18 NEW
 
※「カジャ!!」は日本語で「行こう!!」という意味です

旭川市の皆さまこんにちは。水原市へ派遣中の北と申します。

 

最近は水原市でも気温が低い日が続いています。通勤時には道路の水たまりに氷が張っている日なども見かけるようになりました。ただ,こちらでは2月以降にも雪が降る日はほぼなく,道路には雪が全く積もっておりません。今年も昨年と同様に例年に比べて降雪の少ない冬となりそうです。

 

さて,本日のあさカジャでは,世界的に大きなニュースとなっている「新型コロナウイルス(正式名称:COVID-19)」に関する,こちらの様子を報告いたします。これまでに韓国国内で確認された感染者(2月13日午前10時時点)は,計28名おりますが,その内の2名が水原市在住であることが発表されています。韓国の全国紙である東亜日報によると,全国の幼稚園・保育園3万7399箇所のうち10%にあたる,3188か所が3日より休園となっており,特に水原市では新型コロナウイルスの感染者が発生していることから,管内すべての幼稚園・保育園を休園にしています。

水原市でもコロナウイルス感染予防のため,様々な対策が取られています。市内の繁華街などでは,市内で感染者が確認されたのち素早く消毒作業が行われました。また,市役所では,写真のような消毒機器およびサーモグラフィーによる体温検査を実施したり,ポスター等を利用した注意喚起に努めています。公共機関だけではなく,カフェなどでも入口にアルコール除菌液などが置かれているのを見かけるようになりました。また,水原市傘下機関や関連団体も含め,多くの人が集まるプログラムについては暫定的に中断するよう指示が出されています。

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(市役所の正面玄関に設置されたサーモグラフィー)

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(市役所ロビーに設置された消毒器)

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(水原市保健所が作成した注意喚起ポスター)

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(来客用に準備されているマスクとアルコール除菌液)

市民の感染予防意識の高まりも感じます。普段,韓国では日本よりもマスクを使う人を見る機会が少ないのですが,今では外出している人の7~8割がマスクを使用している印象です。また,感染予防意識の高まりにともない,韓国では「코로나 맵(コロナマップ)」というアプリが注目を集めました。このアプリは慶煕大学(キョンヒ大学)の大学生が作成したもので,韓国国内で判明したコロナウイルス感染者が立ち寄った場所を地図上で確認することができるものです。このアプリは韓国の大手メディアで取り上げられたのち,一日に平均約200万アクセスを記録するほどにまで注目を集めました。感染者の行動履歴が公表されることに対して,韓国国内でも賛否がありますが,おおむね好意的に受け入れられているようです。

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 (コロナマップの一画面)

韓国政府も積極的な対策を打ち出しています。12日付の聯合ニュースによると,韓国政府は特別入国手続きの過程で使用するコロナウイルス対応のため自己診断アプリを開発・配布し,中国発(香港・マカオを含む)の入国者は,アプリをインストールし,必須情報を入力した場合のみ,入国を許可するという方針を出しています。その場合,韓国入国後も午前10時に自身の健康情報(咳の有無,発熱の有無等)をアプリで入力しなければならず,健康情報の報告を怠るようであれば,防疫当局が電話による接触を試み,それでも連絡が取れないようであれば各地自治体や警察庁などが位置把握に乗り出すという対策をとると公表しています。

 

日本の厚生労働省のホームページや内閣官房ホームページでも,コロナウイルスに対する情報を随時公開しています。感染予防のための情報等についてもこちらで確認することができますので,感染防止に向けた取り組みの参考になればと思います。

私自身も感染予防に対する対策を怠ることなく,今後とも気を引き締めて生活していきます。

本日もご覧いただきありがとうございました。

 

(参考)

水原市ホームページ コロナウイルス専用ページ:

 http://www.suwon.go.kr/web/safesuwon/corona/PD_index.do

코로나맵(コロナマップ):http://coronamap.site

厚生労働省ホームページ:https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09450.html

内閣官房ホームページ:https://www.cas.go.jp/jp/influenza/novel_coronavirus.html

訪日ラボホームページ:https://honichi.com/news/2020/02/06/coronamapinkorea/

聯合ニュース:https://www.yna.co.kr/view/AKR20200211146600017?input=1195m

 

 

 
 
あさカジャ!!(あさっぴーとスウォンへカジャ!!)
 
vol.19     R2.01.15 NEW
 
※「カジャ!!」は日本語で「行こう!!」という意味です

あけましておめでとうございます。

 

韓国語では新年の挨拶を「새해 복 많이 받으세요.(セヘ ポク マニ パドゥセヨ)」と言います。直訳すると「新年にも福をたくさん受けて下さい」という意味です。
気付けばあっという間に新年を迎え,韓国生活も残り少なくなりました。2か月ほどではありますが2020年もあさカジャをどうぞよろしくお願いいたします。

 

今年の年越しはというと,昨年とは異なる年越しを求め,水原市で初日の出を見ることにしました。場所は水原市で初日の出スポットとして有名な八達山(パルタル山)です。とは言っても,標高は145mしかなく,気軽に登れる山として市民から愛されています。当日の日の出予定時刻は7時40分。私も6時前に自宅を出発し,6時半過ぎには山頂にある서장대(ソジャンデ)と呼ばれる場所に到着しました。その時点でも既に100名以上の人たちが集まっていたと思います。この日は気温が非常下がったため,水原市では珍しい雪が降りました。予定時刻15分前頃からは,伝統楽器演奏や伝統舞踊披露が行われ,韓国らしい雰囲気を感じることができました。ただ残念なことに,その後も天候は回復せず,太陽が厚い雲に覆われてしまったことで日の出予定時刻になっても日の出を見ることができませんでした。またいつの日かリベンジしたいと思います。

 

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元旦の서장대の様子

さて,2020年一回目のあさカジャでは,日本と韓国との違いを特に感じた「韓国の交通」についてまとめてみたいと思います。その中でも日本と比較して,特に気になる部分の多かった自動車とバスについて抜粋し,お伝えします。

 

(自動車について)
1.車が右側走行 
韓国では日本と違って車が右側を走行します。ハンドルも逆で左ハンドルです。私が韓国に来て一番最初に感じた違和感が右側走行だということでした。それに加えてもう一つ日本と違う点があります。それは,赤信号の時でも右折できるということです。日本の交差点では赤信号の際,直進に加えて,右左折とも禁止ですが,韓国の場合,直進および左折は日本と同じく禁止されていますが,右折に関しては横断歩道の歩行者及び通行車が居ない場合,一般的にはしてもよいことになっています。これは,「No TURN ON RED」の看板がない限りは,一般的に赤信号でも右折可能であるアメリカのルールが基になっているからだそうです。(アメリカでは州により右折禁止地域もあり)

 

2.路上駐車の多さ
韓国の首都圏では,人口の一極集中によって駐車スペース不足が深刻化しています。そのため,路肩に駐車するのが一般的です。その結果,道幅が狭くなり,対向車同士譲り合わないと通り過ぎることができないような状況をよく目にします。これが無駄な渋滞を引き起こしたり,緊急車両の通行の妨げになるなど,韓国が解決しなければいけない社会問題の一つとなっています。
写真は水原市役所の地下駐車場ですが,市役所のような公共の駐車場であっても駐車場所が不足に悩まされており,写真のように停車することがあります。後ろの車(この写真では黒い車)が出る際には,前の車(銀色の車)を手で押して動かしてから出ます。そのため,この場合の銀色の車のように駐車する場合は,必ずパーキングではなくニュートラルで停車しなければなりません。

 

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3.フロントガラスの電話番号
緊急の時の連絡用として,多くの車がフロントガラスに自分の携帯電話番号を掲示しています。日本人からすると,自分の番号が他人に知られることに対して抵抗感がありますが,韓国ではこのように携帯番号を掲示することにあまり抵抗がないようで,このスタイルが一般化しています。

 

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4.ドアについたスポンジ
韓国に訪れたことのある人は一度は見たことがあるのではないでしょうか?これはドアの開閉時にぶつけてつく傷,相手の車につけてしまう傷を防ぐためのもので,韓国では도어가드(ドアガード)と呼ばれています。都市部では道が狭かったり,隣の車とぎりぎりで駐車するといった場面が多いうえ,ドアを急に開ける人も多いため,車を傷から守るために普及しているものだそうです。模様についてはシンプルなものだけでなく,写真のような可愛い模様のドアガードをつけている車も見かけます。

 

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5.車優先の交通
日本では車よりも歩行者優先という意識が深く浸透しており,歩行者が居る場合にはほぼ車側が止まると思います。しかし韓国では,歩行者優先の意識が日本ほど深く浸透しておらず,歩行者が道路を渡ろうとしているにも関わらず,止まろうとしない車も多いです。一応,韓国でもルール上歩行者優先なのですが,それが守られていないという実態があります。2005年にソウル研究院が実施した「ソウルの歩行者が感じる歩行環境は?」という調査によると,歩行者と車両が出会ったとき,優先権が歩行者にあることは歩行者の95%,車両の96.5%が把握しているにも関わらず,実際に道を譲ってもらったと回答した歩行者は59.3%だったそうです。このアンケートによると,ルールを知っているのに,守っていない運転手が多いことがわかります。観光で事故に巻き込まれないためにも,韓国を訪れる際には注意が必要です。

 

(バスについて)
1.手を上げないと停車しない
韓国では,手を上げないとバスは停車しません。私自身もこのルールを知らず待っていたバスが通り過ぎ去ってしまったことがありました。降車は日本と同じで,バス車内にある降車ボタンを押すことで停まってもらうことができます。それと韓国でバスから降車する際には,事前に降り口付近に移動してすぐ降りられるよう待機しておく必要があります。走行中の移動はバスがかなり揺れることもあって危険なのですが,もたもたしているとすぐ出発してしまうので,事前に移動しておくのが暗黙のルールとなっています。

2.運転が荒い(ことがある)
韓国のバスやタクシーの運転が荒いというのは既に有名な話かと思いますが,実際に韓国に来てその話は本当だったと感じました。ただこれは運転手により差があるようにも感じます。実際に,丁寧に運転してくれる方もいますし,最近はバス会社による社員教育の成果が出始めてているためか,以前に比べると丁寧な運転をしてくれる運転手が増えてきているそうです。聞いた話によると,首都圏では取り締まりの強化によってルール遵守が徹底されるようになってきているため,地方に比べると比較的荒い運転をする運転手は少ないそうです。

3.アナウンスを「次の次のバス停」まで行う
 日本では次に停車するバス停をアナウンスしますが,韓国では次の次に停まるバス停までアナウンスします。地下鉄では日本語でのアナウンスもあるのですが,市内バスでは停車のアナウンスが韓国語のみであるため,慣れるまでに少し時間がかかりました。

4.バス停留所の設備
バス停留場には電光掲示板が設置されていて,何番のバスが何分後に到着するのかを確認することができます。この表示時刻の精度が非常に高いので,バスの利用にはとても便利です。また,停留所のベンチには暖房機能がついたものもありました。ベンチに書いてある「앉으면 따뜻해요」というのは「座ったら暖かいです」という意味です。

 

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電光掲示板

 

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暖房機能付きベンチ

 

交通は生活に密接な部分なためか,日本との違いをたくさん感じました。日本のほうが進んでいると感じる部分もありましたが,その反面で,日本でも取り入れることができるのではないかと思う部分もありました。今後とも色々な部分に興味を持ち,積極的に学んでいきたいと思います。
本日もあさカジャをご覧いただきありがとうございました。次回もよろしくお願いします。

 

(参考)
・ソウル研究院:「ソウルの歩行者が感じる歩行環境は?」https://www.si.re.kr/node/51996
・水原交通情報ホーム:http://its.suwon.go.kr/
 

 

 

あさカジャ!!(あさっぴーとスウォンへカジャ!!)
 
vol.18      R1.12.12 
 
※「カジャ!!」は日本語で「行こう!!」という意味です

皆様こんにちは。水原市派遣中の北です。

 

旭川では既に雪が降ったと聞きましたが,寒さで体調を崩していないでしょうか? こちらでも最近は気温がぐっと低くなり,寒い日が続くようになりました。そして一度だけ水原市でも雪が降りました。韓国では寒い冬になればなるほど北風の影響が強まりPM2.5の濃度が低くなるといわれています。今年の冬は昨年よりも冷え込むという予測が出ているため,PM2.5の影響は少し収まる冬になるかもしれません。韓国ほど影響はないと思いますが,日本のPM2.5の発生状況については環境省の大気汚染物質広域監視システムそらまめ君から確認できます。最後にリンクも張っておきますので,興味のある方はリンクからご利用ください。

 

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韓国での降雪の様子

 

私はというと先日,ソウルにある鷺梁津(ノリャンジン)という場所を訪れました。ここは水原駅から地下鉄1号線に乗り1時間程度の場所に位置しており,近くには国会議事堂などがある場所です。漢江(ハンガン)を挟んだ対岸には,国立中央博物館なども位置しています。韓国で鷺梁津というとすぐに思い浮かぶ有名な物が2つあります。1つ目は鷺梁津水産市場。2つ目は公務員受験です。鷺梁津水産市場については,日本の豊洲市場のようなイメージでしょうか。たくさん立ち並ぶ魚屋で好きな魚介類を購入し,専門の食堂に持ち込めば,新鮮な魚介すぐに調理し食べることができます。韓国人だけでなく,外国人観光客も多く訪れる人気観光スポットです。2つ目の公務員受験というのは,この街に公務員受験のための予備校が集中しているためです。実際に鷺梁津で目にする看板は予備校など受験に関するものが多く,他の街とは違った雰囲気がありました。

よく韓国は「競争社会」だといわれます。韓国では良い会社に就職するためには良い大学に入ることが必須だという風潮があり,まずは수능(スヌン)と呼ばれる大学入学試験(日本でいうセンター試験)に向けて熾烈な受験競争が始まります。スヌンに対する熱の入りようはすさまじく,11月に行われる試験日には渋滞緩和のため一部の会社や公務員の出勤時間が遅らされ,英語のリスニングの時間には,騒音対策のため国内全ての飛行機の離発着が禁止されます。水原市役所でもスヌン当日は,普段より1時間遅らせた午前10時からの始業開始となりました。ニュース等を通じて受験生を試験会場までパトカーが送っている様子を見たことがある方もいらっしゃるかと思いますが,あれがスヌン当日の様子です。
韓国では大企業と中小企業の待遇格差が大きく,大企業への就職を目指す学生が多いといわれています。しかし希望者全員が大企業に就職できるはずもなく,大企業の少ない採用枠からあふれ,民間企業への就職を諦めた若者や民間企業に入社するには年齢で不利な人達から公務員が人気を集めました。また,高い給料よりも安定を求めて公務員を目指すという若者たちの意識変化によって,公務員は人気が高まったそうです。実際に聯合ニュースが報じた「進路教育の現況調査」からは2017年の小学生が選んだ「大人になったらなりたい職業」で1位が教師(公務員)となっており,韓国での公務員人気が現れています。このような公務員受験の中心地が鷺梁津です。ここでは日本ではあまり馴染みのない文化も発展していました。少し紹介します。

 

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鷺梁津水産市場(ソウル観光財団HPより)

 

  • 컵밥(コッパプ)

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컵밥とは컵=コップと밥=ご飯が組み合わさって出来た言葉で,意味そのままコップに入ったご飯のことです。お金も無く,時間が1秒でも惜しい受験生にとって簡単に食べられるご飯ということで始められ,今では鷺梁津の中にある컵밥거리(コッパプ通り)には多くのお店が並んでいます。 名前は컵밥거리ですが,컵밥の他にも,安く簡単に食べられるお店が色々と並んでいます。私が入ったお店は種類も非常に多く,値段の割りに量も多く美味しかったです。観光地ではないため日本語メニューはありませんでした。お店の軒先で立ったまま食べるスタイルですが,外周はビニールシートで囲われているため,風が防げるようになっていて意外に暖かかったです。

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  • 考試院(コシウォン)

受験生が集中して試験勉強に挑むための宿泊施設。主に地方から出てきた予備校生や浪人生が利用します。部屋の広さは約3~4.5畳ほどしかありません。元々は公務員試験や司法試験などの受験生のための勉強部屋としてたくさん作られましたが,最近は短期留学生などの契約も増えているそうです。このような考試院が密集している地域は考試村(コシソン)と呼ばれ,鷺梁津以外の地域にもあります。1ヶ月単位での契約が出来るところも多いようで,立地や設備等によって値段は変動しますが,1ヶ月大体30万5000ウォン~55万ウォンが相場だといわれています。値段も上がりますがシャワーやトイレが共同ではなく,個室についているコシテル(コシウォン+ホテル)というものもあります。

 

  • 독서실(読書室)

読書室は主にアパートや学校の近くにあり,韓国ではどの地域にもあるとても一般的なものです。名前の通り読書をすることも可能ですが,試験などのために集中して勉強したい人たちが主な利用客です。平均で1ヶ月6万ウォンから10万ウォンくらいの利用料金がかかります。私の知り合いの韓国人に聞いてみると,読書室では試験のために過度に敏感になっている人が多く,トラブルに発展するケースもあるそうです。なので,最近では読書室よりもカフェなどでの勉強を好む人も多いとのことでした。

私の周りの職員の中にも,この鷺梁津の塾で勉強して,市役所に入庁している方がいらっしゃいました。反面,このような厳しい状況で公務員になったにも関わらず,市役所を退職する方もいらっしゃるようです。韓国では朝9:00から午後18:00までが就業時間(昼食1時間)なのですが,やはり定時で帰れないこと,待遇面での入庁前と入庁後のギャップなどで退職を選ぶ人が多くいたとのことでした。韓国では,地方公務員の採用数も市で決定することはできず,国で決定しているため仕事は多様化・複雑化しているのに職員数は大きく増えないことで,現場の職員の負担が増加しているようです。

本日もあさカジャを最後までご覧いただきありがとうございました。

次回もよろしくお願いします。

https://www.susansijang.co.kr/nsis/miw/ja/intro

( 鷺梁津水産市場HP 日本語)

www.sto.or.kr/index.do

(ソウル観光財団HP 韓国語)

http://www.env.go.jp/air/osen/pm/info.html#ABOUT

(PM2.5について 環境省HP)

http://soramame.taiki.go.jp/

(環境省大気汚染物質広域監視システム そらまめ君)

 

 
 
あさカジャ!!(あさっぴーとスウォンへカジャ!!)
 
vol.17      R1.11.6 NEW
 
※「カジャ!!」は日本語で「行こう!!」という意味です
みなさまアンニョンハセヨ。水原市派遣中の北と申します
本日もあさカジャをご覧いただきありがとうございます。
 
最近のこちらでは、アフリカ豚コレラに注目が集まっています。農林水産省が発表している資料によると、北朝鮮との国境付近を中心として発生が確認されており、9月17日の初発生から32件(10月30日現在)の発生が確認されています。韓国全土でみると、比較的北朝鮮に近い京畿道や江原道で多く発生しているため、感染源は北朝鮮からではないかともいわれています。同じく農林水産省の資料をみると、韓国以外の国でも発生が確認されています。この伝染病には、有効なワクチンや治療法がないため、感染の拡大を未然に防止することが重要です。ちなみに、日本で発生している豚コレラとは全く別の病気であり、人間に感染することは無いそうです。
水原市でも10月に水原華城文化祭が行われましたが、今年はアフリカ豚コレラの影響を受け、食品を扱う一部の行事を中止して実施されました。また、北朝鮮との国境線にある非武装地帯(DMZ)を訪れるツアーなども、ツアー内容を一部変更して実施しているそうです。一刻もはやく韓国での感染拡大が収まって欲しいと思うと同時に、日本にも感染が拡大しないよう未然の対策をしっかり行う必要があると感じます。
 
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http://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/asf.html
(農林水産省サイトより引用)
 
 
個人的な話では、八達(パルタル)区役所へ派遣させてもらっています。八達区は水原市に4つある区のうちの一つで、区役所の周辺には華城行宮や八達門などの歴史的な施設があるほか、仁渓洞(インゲドン)などの歓楽街、市役所や京畿道庁などの主要施設も八達区に含まれています。反面、古い建物が多い地区でもあり、近年再開発に力を入れている地域ですが、再開発に対する賛成、反対で住民の意見が割れている部分があり、職員の方々も苦労しているようです。
 
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また、区役所では住民自治に力を入れており、現状の課題を共有したり、解決策を検討するための区民による集会が定期的に開かれています。実際に参加してみると、自らが住む地域を自らの手で良くしていくという積極的な姿勢と区民の区に対する関心の高さに驚きました。実際に施行された具体例として、八達区の落ち葉対策が挙げられます。区役所周辺の木々には写真のようにネットが巻かれており、葉が落ちても道路に散らばらないようになっています。これは景観を保つこと、落ち葉収集の効率化に役立っていますが、区民による提案が設置のきっかけになったそうです。
ほかの業務では、施設管理も行っています。区域内にある施設や公園に設置してある運動器具に不備がないか確認し、事故なく安全に利用できるよう管理しています。私が調査に同席した際にも、非常階段に物を置いてある施設があったり、避難誘導等が壊れているなどの不備が見つかり、日ごろの安全管理の重要さを感じました。韓国の方もよくおっしゃるのですが、私も安全管理体制に対しては日本の方がしっかりと管理されていると感じることが多いです。地震などの災害の少ない韓国で、市民の災害に対する意識をどうやって高めていけるかが今後の課題だと感じます。(パルタル区役所)
 
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(住民自治のための集会)
 
 
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(八達区の落ち葉ネット)
 
 
それと最近の出来事として今年度第3回目のクレアソウルセミナーが開催され、全州市(ジョンジュ市)を訪問しました。全州市は昨年に一度訪れたことがあったので、2度目の訪問でしたが前回とは違った体験も色々と経験でき、貴重な機会となりました。 韓国も日本と同じく首都圏への一極集中が問題となっている国であり、地方自治体も各地の特色を出そうと様々な努力をしています。今回のセミナーでは講義を中心として地域活性化について学んだのですが、全州市は韓国の中でも歴史と食文化の街として有名で、国内では観光資源に恵まれた街ですので、次回機会があるときには資源に恵まれていない都市の施策についても学んでみたいと思いました。現地視察も含めて、関心のある内容だったこともあり、大変貴重な勉強をさせてもらいました。
 
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(全州市での講義の様子)
 
本日もあさカジャをご覧いただきありがとうございました。早いもので派遣期間も5ヶ月を切りました。残りの期間でも色々なことを吸収したいと思います。次回のあさカジャもよろしくお願いします。
 
 
 
あさカジャ!!(あさっぴーとスウォンへカジャ!!)
 
vol.16      R1.9.17 NEW
 
※「カジャ!!」は日本語で「行こう!!」という意味です

みなさま안녕하세요~(アンニョンハセヨ)
水原市派遣中の北と申します。
本日も旭川市の姉妹都市である水原市よりあさカジャをお送りします。

身近な話としては,水原市が位置している京畿道(キョンギド)でもタクシーの基本料金が今年度初旬から上がりました。それまでは3,000ウォンだったものが,3,800ウォンに上がっています。私もつい先日,久しぶりにタクシーに乗る機会があったのですが,この800ウォンの上昇がとても大きく感じました。一部の自治体ではバス料金や地下鉄の料金の引き上げも検討されているそうで,まだまだ日本より安い韓国の交通費ですが,今後は更なる引き上げの可能性もあるかもしれません。

さて,本日のあさカジャは「2019 第16回日韓親善少年サッカー交流」についてご報告いたします。旭川市と水原市は1989年10月に姉妹都市提携を行いましたが,それに伴い1990年にスポーツ交流協約を結び,現在までサッカー交流を継続してきました。この交流事業は旭川市と水原市の姉妹都市間で隔年開催されているもので,今年で第16回目となります。今年度は旭川市から水原市へ派遣の年であり,旭川市の小中学生が4泊5日の日程で韓国・水原市等を訪問し,サッカー交流を実施しました。

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親善試合は2日間に渡って行われたのですが,小・中学校ともにどちらのチームもスポーツマンシップにのっとった白熱した試合を見せてくれました。小学生の試合では,水原市チームの方が全体的に背が高い子が多く,旭川チームとは体格差がありましたが,旭川チームは細かなパスワークで翻弄したり,果敢なドリブルで勝負を仕掛けていったりと,巧みな技術で観客を楽しませてくれました。中学生は高い技術レベルのうえに激しさが加わり,近くで見ていて迫力が凄かったです。全体的に旭川チームの方が選手の出足が早く,こぼれたボールを拾う回数も多かった印象を受けました。試合結果は勝ったり負けたりといった感じでしたが,今回の経験は参加した選手たちにとって,非常に良い刺激になったのではないかと思います。

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期間中,旭川市の子供たちは1泊のホームステイも経験しました。後々話を聞くと,ホストファミリーにショッピングモールへ買い物に連れて行ってもらったり,水原市名物の水原カルビのお店に連れて行ってもらったりと各自ホストファミリーと楽しい時間を過ごせたようで,これも小中学生にとって大きな経験になったのではないかと思います。2日目には多くのホストファミリー家族が試合を見に来てくれ,試合後のお互いに別れを惜しむ姿が印象的でした。個人的にも,今回の交流事業の中で大きな怪我や事故等が発生することなく,無事に終えられたことに安堵しています。この場を借りて今回の交流事業に関わって下さった方々に感謝申し上げます。

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今回の訪問は「大人の懸念とは異なり、互いに大切な友達になった」(韓国紙:京仁日報)などと韓国メディアでも好意的に報じられています。
この経験が子供たちにとって素敵な思い出となり,大きな成長の糧になればと強く感じた一日でした。

他の最近の出来事としては,今年度第2回目のCLAIRソウルセミナーがソウルにて実施され,私も参加して来ました。在韓日本国大使館やJNTO(日本政府観光局)から講義を受け,最近の日韓関係の動向について学ばせていただいたほか,各都市に派遣されている公務員から日頃の活動の様子等を報告し合いました。聞いたところでは,どこの都市でも大きな変化は無く,今までどおりの生活を送っているようです。他の方々と情報を共有することができ,とても貴重な一日になりました。

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本日もあさカジャをご覧いただきありがとうございました。
また次回もよろしくお願いします。

 
 
あさカジャ!!(あさっぴーとスウォンへカジャ!!)
 
vol.15      R1.8.2 
 
※「カジャ!!」は日本語で「行こう!!」という意味です

あさカジャ第15回目

本日もご覧いただきありがとうございます。

私はスポーツが好きなので,本日は韓国のスポーツに焦点を当ててブログにしていこうと思います。職場の人に,韓国で人気のあるスポーツは何か尋ねてみると,大体日本と似ている回答が多く,若い子にはサッカーや野球,バスケットボールなどが人気のようです。ただ似ているとはいえ,やはり違いがありましたので,現地で感じたことをお伝えしていきます。

 

スポーツに関して個人的に感じた日本との違い

1. e-Sportが日本よりもメジャーなスポーツとして位置づけられている。

既によく言われていることですが,e-Sport(Electronic sportsの略。コンピューターゲームをスポーツ・競技として捉える際の名称)が広く受入れられていると感じます。日本ではまだ「e-Sportはスポーツじゃない」という印象を持つ方が多いのではないでしょうか。調べてみると韓国は10年以上の歴史を持つe-Sport先進国だそうで,e-Sportのプロ選手は子供達が憧れる人気の職業の一つだそうです。職場の人によると,韓国でも世代によって捉え方が異なり,若い世代ではスポーツだという印象を持つ人が多く,もっと上の世代ではスポーツではないという印象を持つ人が多いようです。

 

2.登山に対する人気の高さ
韓国では,登山は王道のレジャーであり,スポーツの1種だと考える方もいます。韓国で趣味に関するアンケートをとると必ず登山が上位に入りますし,街中でも登山ウエアに身を包んだお年よりをよく見かけます。
韓国で登山が人気の理由を調べてみると,色々な理由が推察されています。考えられる一つ目の理由は,気軽に登れる山が多いことです。有名なのはソウルにある北漢山(プッカンサン:800m級の3つの峰の総称)。水原市でも身近な場所に光教山(カンギョサン:582m)などがあり,多くの人が休日に登山を楽しんでいます。2つ目の理由としては,大都市が内陸にあることです。日本では大都市が海沿いに位置していることが多い反面,韓国は釜山などを除く大都市が内陸に位置していることが多く,それが登山人口の増加の要因の一つではないかと言われています。

 

3.習い事として身近なテコンドー
韓国国技でもあるテコンドーは,韓国人にとってとても身近なスポーツであり,国内の有段者は500万人以上とも言われているそうです。日本でいうところの剣道や柔道のような位置づけでしょうか。私の家の近くにもテコンドー道場があり,専用着を来た生徒をよく見かけます。その姿を見ると男の子だけでなく,女の子でもテコンドーを習っている子が多いようです。韓国ではテコンドーを通じて「尊敬・忍耐・礼儀」を身に付けることができると言われており,子供の習い事として人気を集めています。

 

スポーツは韓国人にとっても身近で人気があり,水原市にも多くのプロスポーツ団体が存在しています。水原市をホームタウンとする主なスポーツ団体を簡単に紹介いたします。
○サッカー
水原三星ブルーウィングス(男子)
ホームスタジアム:水原ワールドカップ競技場
水原市にある1995年設立のプロサッカーチーム。現在はKリーグ1(日本のJ1リーグ)に所属し,Kリーグ1で4回の優勝経験のあるチームです。過去には元日本代表の高原直泰選手や元北朝鮮代表のチョン・テセ選手などが所属しました。本拠地である水原ワールドカップ競技場は,その名の通り2002年日韓ワールドカップに合わせて建設され,日韓ワールドカップでは計4試合がこの競技場で開催されています。収容人数43,959人を誇り,代表戦も行われるすばらしいスタジアムです。
http://www.bluewings.kr/(水原三星ブルーウィングス公式HP)
https://suwonworldcup.gg.go.kr/(ワールドカップ競技場HP)

 

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水原FC(男子)
ホームスタジアム:水原総合運動場
前身が2003年設立の水原市庁FCであるため,市役所内にもファンが多いチームです。2016年にはKリーグ1へ昇格しましたが,1年で降格となり現在はKリーグ2に所属しています。水原総合運動場は1971年に完成した収容人数24,670人のスタジアムで,サッカーの試合がメインで使われています。2007年にはFIFA U-17ワールドカップの会場として利用されました。
http://suwonfc.com/(水原FC公式HP)
 

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水原都市公社 女子サッカー団(女子)
ホームスタジアム:水原総合運動場
2008年に韓国国内6番目に創設された女子サッカーチーム。監督と2人のコーチ,1人のトレーナーと選手26人。合わせて30人で活動しています。ホームスタジアムは水原FCと同じ水原総合運動場を利用しています。
https://www.suwonudc.co.kr/soccer/mainPage.do(水原都市公社 女子サッカー団)


○野球
KT wiz(男子)
本拠地:水原KT wizパーク
2013年に韓国10番目の球団として加入が認められ,2015年から正加盟として1軍リーグに参加しました。スポンサーであるKT(韓国テレコム)とwiz(ウィズ=魔法使いの意味のウィザードの短縮形)を組み合わせ,この名が付けられています。球場は約22,000人が収容可能で,飲食店も多く,観客達はビールとチキンをお供に観戦を楽しんでいらっしゃいました。個人的に面白かったのは座席前にテーブルが付いている席があったこと。球場で食事をする際にはとても便利でいいアイディアだと思いました。
http://www.ktwiz.co.kr/sports/site/baseball/main.do(KT wiz公式HP)

 

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○バレーボール
水原KEPCOビッグストーム(男子)
ホームアリーナ:水原室内体育館
水原KEPCOビッグストームは,大韓民国プロバレーボールリーグであるVリーグに所属しています。Vリーグ所属の男子チームは現在7チーム(2019年現在)。ホームアリーナである水原室内体育館は4,317人収容可能で,先程紹介した水原総合運動場やKT wizパークに併設されています。最近では2016年10月清州KOVOカップ優勝,2017年9月に天安KOVOカップ優勝などの実績があるチームです。
http://home.kepco.co.kr/kepco/SP/A/main/volley.do?menuCd=FN1104(水原KEPCOビッグストームHP)

 

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現代建設ヒルエステート(女子)
ホームアリーナ:水原室内体育館
1977年設立の女子プロバレーボールクラブ。現代建設ヒルエステートもVリーグに所属しています。Vリーグ所属の女子チームは現在6チーム(2019年現在)。2016年3月NH農協2015~2016Vリーグチャンピオン戦優勝。2015年7月清州KOVOカッププロバレーボール大会準優勝などの実績があるチームです。
https://hillstate.hdec.kr/(現代建設ヒルエステート公式HP)
 

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以上が水原市のスポーツチームの紹介でした。私自身も今回調べてみたことで初めて知ったこともたくさんあり,とても良い機会となりました。今後とも様々な分野の両国の違いを探していきたいと思います。

今回も最後までご覧いただきありがとうございました。
また次回のあさカジャをよろしくお願いします。

 

 

 
あさカジャ!!(あさっぴーとスウォンへカジャ!!)
 
vol.14      R1.7.1 
 
※「カジャ!!」は日本語で「行こう!!」という意味です。

本日もご覧いただきありがとうございます。

こちらでは梅雨(장마=チャンマ)の時期となり,雨の日も多くなってきました。
日本で梅雨と言うと何月を思い浮かべるでしょうか。多くの方はきっと6月を想像するのではないかと思います。韓国はというと,梅雨は6月下旬から7月下旬にかけての約1ヶ月間であることが一般的で,日本とは2~3週間ほど時期のズレがあります。今までのあさカジャにも何度も登場していますが,韓国人は「雨の日にはマッコリを飲みながらチヂミを食べたい」と感じるそうです。そんな韓国人にとって梅雨の時期は,親しい人達と飲みに出掛ける良い機会なのかもしれません。


ここからは前回紹介し切れなかった水原市役所の施設紹介です。

1.正面ホール
正面玄関を入ってすぐの場所にあり,本館中心に位置する場所です。多目的に利用されており,この記事作成時には水原市に住む子供達の絵が展示されていました。つい先日には水原雇用センター主催の「雇用博覧会」と題した就職斡旋会が開催されました。

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雇用博覧会の様子

2.대강당(大講堂)
仕事始め式等の市公式行事のほか,著名人を招いての講演会や市民表彰式など様々な用途で利用されます。

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3.本館と別館の間のオープンスペース
普段は特段何も無い場所ですが,イベント開催時になるとテントが置かれ,有効活用されています。昼休みにはこの場所を散歩する職員も多く見かけます。

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最近あった出来事
1.西川将人市長 水原市訪問
今月初旬に西川市長が観光プロモーションのため韓国を訪問されました。その際にはヨム・テヨン水原市長も同席され,市内施設の視察などを行いました。ヨム・テヨン市長からは8月に行われる友好姉妹都市締結30周年記念行事で旭川へ訪問できることを楽しみにしていますとの話も出ていました。

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2.水原コンベンションセンター視察

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外観
2019年4月にオープンした地上6階建ての施設で,7,877㎡の展示ホールのほか,1,000~2,000㎡ほどの3つのコンベンションホール,100~300㎡ほどの会議室およびイベントホールが29室あります。仕切りを外すことで大きさを変更することもでき,どんな用途にも対応できるよう作られています。先日は「第15回 青少年博覧会」が開催され,韓国全土から集まった学生達のほか,友好姉妹都市の学生達による各都市の紹介ブースも行われていました。日本からは友好都市である福井市の学生がブースを出展されていました。
http://www.scc.or.kr/(コンベンションセンターHP)

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1階ホール

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福井市の学生達

本日もご覧いただきありがとうございました。
次回もまたよろしくお願いします。

 

 
 
あさカジャ!!(あさっぴーとスウォンへカジャ!!)
 
vol.13      R1.6.7 NEW
 
※「カジャ!!」は日本語で「行こう!!」という意味です。

水原(スウォン)市に派遣中の北康宏と申します。水原市での生活は2年目となりますが,心機一転取り組んで参ります。今年度も引続き「あさカジャ(あさっぴーとスウォンへカジャ!)」を担当させていただきますので,どうぞよろしくお願いいたします。


私は再度入韓しまして,1ヶ月ほど経ったところです。最近こちらは雲ひとつ無い快晴が続いており,気持ちの良い日々です。最高気温が30度を越える日も多く,半袖の人たちも多く見られるようになりました。
さて,昨年度は観光地やイベントの情報を中心にブログを書いてきましたが,今年度はもっと身近な部分にスポットを当ててお伝えしていきたいと思います。
ということで2019年度1回目のあさカジャは,私にとって一番身近な場所である「水原市役所」についてご紹介したいと思います。

~水原市の行政について~
水原市が所管する行政機関はおもに本庁と4つの区役所に分かれています。私は本庁にある行政支援課の国際交流チームに所属しているので,本庁で勤務しています。
国際交流チームでは,主に友好姉妹都市との交流に関する仕事をしています。水原市には12カ国18都市の友好姉妹都市があるため,職員の方々は世界中からの来客の対応をしたり,逆に姉妹都市を訪問したりといつも忙しそうです。国際交流チームは係長のほか,7名の職員で構成されており,そのうち2人が英語,1人が中国語,1人が日本語を担当しています。職員の語学レベルも非常に高く,毎日刺激を受ける日々です。

 

つづいて,市役所本庁を紹介します。
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水原市役所本館は1985年に建築されました。建築から30年以上経過していますが,そうは思えないほど綺麗な外観を保っています。建物は本館と別館の2つから成りますが,両館は渡り廊下によって行き来することが出来ます。本館は地下1階から地上4階,別館は地下3階から地上8階まであり,建物自体は別館のほうが大きい造りとなっています。別館の地下は全て駐車場となっているうえ,正面にも駐車場が整備されていますが,それでもやはり駐車スペース不足に悩まされています。また,庁舎には太陽光発電を利用したエコシステムが整備され,庁舎内で利用する電力の一部がこのシステムでまかなわれています。
市役所の周辺はというと,仁渓洞(インゲドン)と呼ばれる歓楽街が広がっています。週末の夜には多くの若者で賑わう活気ある街です。この辺りも水原市役所が今の場所に移転したことを契機に大きく発展したそうです。

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部署案内板
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両館をつなぐ渡り廊下

ここから市役所本庁の施設を具体的に紹介します。

○「시민 봉사과」市民奉仕課  (本館1階)
正面玄関を入ってすぐの場所にある市民奉仕課は,旭川市でいうところの市民課に似た部署です。異なる点は,来庁する市民がとても少ないこと。理由を尋ねると,韓国では行政のデジタル化が進んでおり,申請などが自宅から出来ることが大きな要因であるようです。また,基本的な手続きであれば区役所及び住民センターで出来ることも来客の少なさに繋がっているようです。

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市民奉仕課

○食堂(別館8階)
食堂は1食3000ウォン(約300円)で食べることができるので,職員だけでなく多くの市民も利用する,憩いの場所です。本館の最上階にあるため景色が非常に良く,晴れた日には周辺の風景を一望できます。
昼食以外の時間には広いスペースを有効活用し,大人数が集まる会議に利用するなど様々な用途で用いられています。

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○「스마트그리드 스테이션スマートグリッドステーション(本館1階)
これはスマートグリッドを利用した市役所の電気需給を確認できるパネルです。スマートグリッドとは既存の電力網を再構築し、IT技術を利用することでエネルギー需要をリアルタイムに把握し、必要な箇所に効率よく電気を供給するシステムだそうです。このスマートグリッドステーションで常時電力需給量を確認できることが,職員の省エネ意識に繋がっています。水原市役所では太陽光発電利用も活発で,屋上には多くのソーラーパネルが設置されています。そして,太陽光発電によって市役所で利用する電気の一部をまかなっています。

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スマートグリッドステーションのパネル

屋上(別館最上階)
前述のとおり水原市は環境への配慮に力を入れています。その一環として,屋上には植物が植えられています。そのほかにベンチや運動器具が置かれ,職員や市民の方がちょっとした息抜きの際に利用できるようになっています。

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○カフェ(別館7階)
このカフェでも環境へ配慮した取り組みが行われており,飲み物の注文の際に自分でコップを持参すると割引を受けることができるようになっています。
ここで初めて見たものがインスタントラーメン調理器です。ノズルからお湯を入れた後,下についている電磁調理器でそのまま茹でることができます。韓国ではお酒を飲んだ翌日の朝にインスタントラーメンを食べる文化があるためか,市役所の食堂にも準備されています。この機械はこの食堂以外で見たことが無かったのですが,韓国のPCバン(インターネットカフェ)にはよく置いてあるそうです。
  
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カフェのイートスペース
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インスタントラーメン調理器

○姉妹都市コーナー(本館1階)
水原市の友好姉妹都市の紹介と合わせて,世界中の友好姉妹都市からの記念品を展示しています。以前にも紹介しましたが,旭川市は最初に姉妹都市を締結した都市。ここに来るたびにそれを実感すると同時に、今年で姉妹都市締結30周年という両市の歴史を感じます。
世界中の特色ある記念品の数々を見ることができる場所です。

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紹介できなかった施設については,次回紹介します。
 

今回もご覧いただきありがとうございました。

 

 

 
 
 
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